無痛(和痛)分娩についてaboutpainless

診察室

無痛(和痛)分娩についてaboutpainless

出産時の痛みを緩和することができる無痛(和痛)分娩についてご紹介いたします。
詳しくは無痛分娩学級にてお話しいたします。ぜひご参加ください。


無痛(和痛)分娩について

新生児

和痛分娩

痛みは感じるが、十分の一位にやわらげる
当院では和痛分娩の方が分娩出血量が少なく、鉗子吸引率も低い。
かつて無痛分娩は、全身麻酔下で行われることが多かったが、脊髄(せきずい)のそばの空洞(硬膜外腔)に麻酔薬を流し込む「硬膜外無痛分娩」がとって代わるようになった(下の図参照)。この方法では、意識を正常に保つことができる。自分で痛みを訴えて局所麻酔量を決められる、さらに自然にいきめる。
当院では低濃度の局所麻酔薬に医療用麻薬を混ぜる手法を確立して、痛みを感じる知覚神経には働くが、筋肉を動かす運動神経には作用しないため、自然にいきめるようになった。

分娩前日〜分娩後までの流れ

  • 分娩前日15:00に入院する
  • 分娩室にて硬膜外麻酔を施行する
  • 麻酔の効果と安全性を確かめる
  • 必要がある場合、麻酔下で子宮口を広げる操作をする
  • ぐっすり就寝
  • 6:00に浣腸
  • 7:00頃に内診、点滴を開始。必要がある場合誘発剤を使用する
  • 8:00に必要がある場合、人工破膜
  • 常に痛みと進行状態を確認し、希望があれば和痛分娩開始する。分娩がとてもスムースで、和痛を必要としないこともある
  • 子宮口が8cm頃、和痛の効果を最大限にする
  • 分娩時には、陣痛が分かり、いきめるようにコントロール。場合によっては鉗子分娩になることもある
  • ほとんど痛みに苦しむことなく、簡単に分娩
  • 会陰の縫合などの処置後ただちに授乳
  • 生んだ喜びを実感し、母児同室で育児開始。痛みによる消耗が少ないので、回復も早い

当院における具体的な投与法

麻酔について

初回硬膜外注入 お兄さん法の分割投与で患者の様子を見ながら
アナペイン:0.1%+フェンタネスト混合液を10ml

  • 血圧測定5分15分チェック

効果が悪い時にはカテーテルの位置を変更して
アナペイン:0.1%+フェンタネスト混合液を5~7ml追加

持続硬膜外注入 シリンジポンプ50ml用で8ml/時間
アナペイン0.2%:24ml、生食:24ml、フェンタネスト1A:2ml
子宮口が7cmを超えたらワンショット法に変更する

麻酔事故はおこさないことが大切ですが、スタッフ全員がCPR心肺蘇生術の講習を定期的に受けていますので、全脊麻状態になっても慌てないで人工換気が出来る準備をしています。我々に安心してお任せください。

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